3年程前、動悸・息切れ・発汗過多・頭痛・身体のだるさを訴え某医で受診したところ、甲状腺腫と高血圧症を指摘された。
甲状腺腫については極めて軽度で特に治療の必要が認められないので、今日まで経過観察中である。
高血圧症については現在、降圧剤服用中であるが症状は軽快せず、おまけに風邪ばかり引いて、いつも気分が優れないと訴え受診。体重減少はなく、生理も順調である。
血圧170/94mmHg、脈拍80/分・整、甲状腺は軽度に腫脹、軟、顔面はほてっていて汗ばみ、手足煩熱し、皮膚枯燥、口渇があり、生冷物ばかり取り過ぎると下痢になるが、普段は便秘がちである。
炙甘草湯証と判断し、炙甘草湯エキス顆粒4g/日投与した。
投与2週間後来院時、今までの降圧剤を中止したとのことであるが、血圧140/80mmHgと下降していた。しかし、初診日帰宅後すぐに風呂に入った翌日より、いつものように喉が痛くなり、微熱が出て頭痛し、身体がだるいく朝起きづらい。相変わらず顔面がほてり汗ばみ、手足はほてって口唇は赤く乾燥しているものの、腹診上、臍下及び背部の肺愈、心愈周辺に冷たさを感じ、裏寒が隠れていると判断し真武湯エキス顆粒3g/日を3日間服用した後、炙甘草湯を服用する様指示した。
2週間後来院時、真武湯を服用してから風邪がすっきり治り気分が良かったが、またすぐにいつものように風邪を引き、身体がだるく朝起きづらいという。
血圧は降圧剤を服用しないままであるが、コントロール良好であった。
これはまず裏寒を治すのが先決と考え、真武湯を主として投与し、動悸、息切れ、顔がほてり、頭がボーとする時だけ炙甘草湯を服用する様指示した。
投与3ヶ月頃より風邪を引かなくなり、身体がすっきりしてとても気分が良いとのことであった。その後も同様に治療を続けていたが、血圧は良好にコントロールされていた。
年明けの来院時、甲状腺の軽度の腫脹が無くなっているのに気付いた。