六君子湯とは補気剤の基本である四君子湯に陳皮と半夏が配され、痰飲(水毒)を消す二陳湯の作用も加わった薬方です。
内臓を温めて働きを活発にし、身体の力をつけながら気と水を下ろす作用があります。処方構成からみると、小柴胡湯の一歩手前の軽い少陽の薬方であり、脾胃虚弱タイプの諸疾患に幅広く用いられます。
生冷物を取り過ぎ運動不足となっている今日の日本人は、消化器が弱り水分が胃内に停滞しがちとなっており、日常診療において六君子湯が奏効する症例が非常に多く、今日の日本人に対する漢薬のファーストチョイスです。
今日、小柴胡湯が頻用され過ぎる傾向にあり、小柴胡湯の使用過誤が云々されていますが、軽い少陽の薬である六君子湯をまず使用し、その後に小柴胡湯証が確実にあると判断してから小柴胡湯を投与すれば、小柴胡湯の使用過誤を防ぐことができます。
※その他、脾胃虚弱タイプの高血圧症、胃腸に障害を起こしやすい漢薬を服用させるときの補助薬方や、癌治療など攻撃力の強い治療の際の副作用軽減に広く使用する。
六君子湯は四君子湯と異なり半夏、陳皮が配されているため気と水を下し、軽い少陽の熱を冷まします。
体を冷やしすぎ、下痢する時、エキス剤治療では人参湯エキス顆粒と合方して用います。

一般に示されているわけではないが、漢薬を使用する際にこのマップを参照頂ければ漢薬の応用はより正確に誤治にも的確に対処できます。